MF技術大賞2020-2021受賞製品 紹介
2021年5月10日
MF技術大賞2020-2021は3月の選考委員会で、1製品のMF技術大賞受賞と2製品のMF技術優秀賞が決定致しました。これら受賞製品は来る2021年11月29日~12月3日まで開催されるMF-TOKYO 2021 Online にて、世界に誇る鍛圧塑性加工技術の最先端として紹介されます。(表彰式は緊急事態宣言の延長等により中止となりました。)
MF技術大賞2020-2021の受賞製品の発表について(日鍛工ニュースリリース)
MF技術大賞2020-2021受賞製品について
【MF技術大賞の紹介】
連続生産システムによる長短尺装柱固定バンドの製造
受賞会社:(株)アマダ、(株)アマダプレスシステム、内田鍛工(株)、(有)藤井製作所
受賞理由:
多段設定送りとランダム金型の制御を可能にした自動演算システム機能を有する送り装置と1台のプレスのボルスターエリア内での左右移動から前後移動への型内搬送装置を組み込むことで15品種の製品を今までプレス機3台(11金型)と溶接機4台のライン生産から、プレス機1台(3金型)での生産に集約できる様になり、設備の設置スペースにおいて大幅(73%)な削減と金型段取り時間の大幅(67%)な短縮を可能にしました。また溶接工程をプレス金型内でのTOXカシメに変更したことでトータル消費電力の78%低減、CO2排出量の大幅な低減を達成し、地球環境へも貢献している点が評価されました。
【MF技術優秀賞の紹介】
プレス多工程鍛造による高難度ローレット部品の製造
受賞会社:アイダエンジニアリング(株)、太陽工業(株)
受賞理由:
従来は金属粉末の焼結で製作されていた当部品を20工程上の多工程鍛造により完成品より薄い鋼材ブランク材を増肉成形させることで材料歩留まりを向上させトータル製品コストで26%低減出来、プレスのフレーム剛性によるスライド垂直高精度・動的高精度により、高せん断面率のローレット形状の高精度せん断加工を可能にした点が評価されました。
高効率加工ラインによるガスカートリッジの製造
受賞会社:コマツ産機(株)、日本炭酸瓦斯(株)、(株)ユタニ、藤堂工業(株)
受賞理由:
3次元ロボット搬送により工程間での成形品搬送時の搬送ミスをなくし、また絞り成形金型の個別芯調整方式からダイセット方式に変えたことにより既存の生産ラインの課題であった稼働中の停止頻度の低減と段取り時間を短縮することでトータルコストダウンを達成することができた点が評価されました。
【MF技術大賞2020-2021選考委員会 】
■委員長
石川孝司 中部大学 工学部機械工学科 教授(名古屋大学名誉教授)
■副委員長
北出安志 日本鍛圧機械工業会 副会長、技術委員会委員長
コマツ産機株式会社 代表取締役社長
■委 員
久保木孝 電気通信大学 機械知能システム学専攻 教授
高橋 進 日本大学 生産工学部機械工学科 教授
渡邉政嘉 東京工業大学 特定教授
中右 豊 日本鍛圧機械工業会 専務理事
■事務局
生田周作 日本鍛圧機械工業会 事務局長