中小企業投資促進税制と生産性向上設備投資促進税制

生産性向上設備投資促進税制並びに中小企業投資促進税制(上乗せ措置)は、2017年3月31日終了しました。
※3月末までに納入された設備で4月以降決算会社様への証明書発行は継続します。

証明書の発行について

税制名 中小企業投資促進税制(経産省) 生産性向上設備投資促進税制(経産省)
全企業が対象
中小企業投資促進税制の
上乗せ措置 (経産省)
法律 租税特別措置法
第42条の6(法人)
第10条の3(個人)
租税特別措置法
第42条の6(法人)
第10条の3(個人)
租税特別措置法
第42条の12の5(法人)
第10条の5の5(個人)
適用期間 1998年6月1日~
2017年3月31日まで
2014年1月20日~
2017年3月31日まで
2014年1月20日~
2017年3月31日まで
要件 新品であること
  • 【A 先端設備・新品であること】要件①と②の概略図はこちら
  • 要件① 最新モデル
  • (機械装置は10年以内に販売が開始されたもの。また、販売開始年度が取得等をする年度及びその前年度であるモデル)
  • 要件② 生産性向上
  • (最新モデルの一世代前モデルと比較して、「生産性」が年平均1%以上の向上)(①②の年月は国の会計年度で区分します)
  • 要件③ 最低取得価額以上
対象者 資本金
3千万円以下の法人
及び個人事業主
資本金
3千万円超~
1億円以下の法人
資本金
3千万円以下の法人
及び個人事業主
資本金
3千万円超~
1億円以下の法人
全企業
資本金1億円超の法人を含む
(選択適用)
優遇措置
特別償却
(所有権移転リース含む)
特別償却 30% 即時償却100% 即時償却100% 即時償却100%
(但し2016/4/1~2017/3/31は、
特別償却50%)
税額控除
(移転・移転外リースとも可)
税額控除
取得価額
(リース総額)の7%
税額控除
適用無し
税額控除 10%
(3%の上乗せ)
税額控除 7%
(対象資本金拡大の上乗せ)
税額控除 5%
税額控除 4%)
対象設備と最低取得価額 1.機械及び装置 単品160万円以上 単品160万円以上
上乗せ対象となります。ソフトウエア組込型機械装置は一代前モデルも可。
2.特定の工具及び器具備品 (対象外) 工具はロール、器具・備品は冷暖房機器・冷蔵庫・洗濯機など
単品120万円以上(単品30万円かつ複数合計120万円以上を含む)
中小企業も大企業も即時償却と税額控除5%が適用されます。
1.測定工具
及び検査
工具
120万円以上
(単品30万円以上かつ
複数合計120万円以上を含む)
(対象外) (対象外)
2.一定の
電子計算機
単品120万円以上
(複数合計を含む)
サーバー用の電子計算機でソフトウエア(OS)と同時に取得又は製作されたものに限り上乗せ対象。 (対象外)
3.一定の
デジタル
複合機
単品120万円以上 (対象外) (対象外)
4.試験又は
測定機器
120万円以上
(単品30万円以上かつ
複数合計120万円以上を含む)
(上乗せ対象となります) (全企業が対象となります)
3.建物及び建物付属設備 (対象外) 建物は断熱材・窓、建物付属は電気設備・冷暖房・昇降機など
単品120万円以上(建物付属設備については、単品60万円かつ複数合計120万円以上を含む)中小企業も大企業も即時償却と税額控除5%が適用されます。
4.一定のソフトウエア 単品70万円以上
(複数合計を含む)
単品70万円以上(単品30万円かつ複数合計70万円以上を含む)は上乗せ対象。但し設備の稼働状況等に係る情報収集機能及び分析・指示機能を有するものに限る。
解析ソフト・CAD/CAM等のソフトウェア単品の場合は、情報サービス産業協会で証明書発行業務を行います。
(対象外)
5.普通貨物自動車 車両総重量3.5トン以上 (対象外) (対象外)
6.内航船舶 但し取得価額の75%が対象 (対象外) (対象外)
手続きの流れ 確定申告書に必要事項を記載し、特別控除や償却額の計算等に関する明細書を添付した上で最寄りの税務署に申告します。 取得等をした設備について、資料を保存して下さい。 鍛圧機械については、生産性が向上する設備であるとの証明書を日本鍛圧機械工業会が発行します。設備された機械装置メーカにご依頼下さい。当会は、メーカから該当するとの申請により証明書を発行します。その証明書を添付して所轄の税務署への申告となります。2014-01-20~2014-03-31までの設備は2014-04-01を含む決算期に適用されます。

証明書の発行について

中小企業投資促進税制 生産性向上設備投資促進税制(2014.4.18付注意抜粋)
一般及び日鍛工会員 一般(日鍛工会員外) 日鍛工会員
証明書発行に必要なもの 証明書 特に工業会などの証明は不要です。各企業者が税務申告時に対応してください。 当該設備の概要、該当or非該当のチェック、代表者役職者氏名・押印、
担当者氏名・連絡先を記入。
チェックリスト 製造業者記入欄へ記入、該当or非該当のチェック。
チェックリスト(様式2)①、②のフォームがあります。
チェックリスト
裏付け資料
URLや会社案内、対象製品カタログ等、製品の販売開始年度を示す資料、生産性向上要件の計算書などを提出ください。 生産性向上要件の計算書や裏付け資料は、各会員が保管ください。
返信用封筒 返信宛先を明記し切手を貼付した返信用封筒を同封してください。
事務手数料 1件につき、3千円(消費税込)。
郵便局の「定額小為替」をご購入いただき申請書類に同封してください。他の支払方法は受付いたしません。
日鍛工会員は無料です。
証明書書式と
発行要領
一般(日鍛工会員外)の証明書発行の
書式(Word)のダウンロード
証明書発行要領
記入の仕方(証明書とチェックリスト)
日鍛工会員の証明書発行の
書式(Word)のダウンロード
証明書発行要領
記入の仕方(証明書とチェックリスト)
証明対象設備 当工業会は鍛圧機械について証明書を発行しますが、お使いになる用途については「機械及び装置の耐用年数表」の設備の55区分のうち、こちらの16設備(PDF)になっております。

特別償却制度と税額控除制度との実例比較

参考例

ABC産業さんは金属製品製造業です。俗にいうプレス屋さん、板金屋さんです。
資本金は1千万円。4月の期初月に1千万円で機械購入しました。決算月は3月です。
金属製品製造業用設備(その他)の耐用年数は10年です。定額法を採用しています。
利益は毎年2千万円出している安定企業です。法人税率は20%と仮定します。
初年度に大きな節税効果を発揮しますが、その後は減価償却額が減少し利益が多く出るため、機械の償却が終了するまでのトータルの税額で見ると通常(優遇未適用)の法人税額と累計で同額を納付する事になります。なお地方税にも同様の納税繰り延べ効果を発揮します。但し実際に簿価を下げるのではなく税務上のみ対応するものです。 今回の「即時償却」は、初年度の法人税額が大幅に軽減されるので、資金繰りが楽になると想定されます。

特別償却 100%=即時償却を選択した例機械は1千万円ですので全額償却します。

特別償却制度

単位:千円 この機械の減価償却A この機械の期末簿価 ABC産業課税所得 事業年度の法人税額 特別償却B 通常償却調整C 調整後税前利益 即時償却後法人税額
2014年度 1,000 9,000 20,000 4,000 10,000 1,000 11,000 2,200 1,800
2015年度 1,000 8,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2016年度 1,000 7,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2017年度 1,000 6,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2018年度 1,000 5,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2019年度 1,000 4,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2020年度 1,000 3,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2021年度 1,000 2,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2022年度 1,000 1,000 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
2023年度 1,000 0.001 20,000 4,000 1,000 21,000 4,200 -200
10年間合計 10,000 40,000 10,000 10,000 40,000 0
Bで特別償却しましたので、Aの減価償却はダブルとなるため、Cでプラス調整します。
10年間通算すれば税額は同じになる税金の後払いです。初年度に1.8百万円の資金の余裕が生まれるのがメリットです。
減価償却額は通常通りですが、法人税額の控除が行なえるため、長期トータルの税額でみると税額控除額の分だけ節税になります。地方税は通常どおりで減額はありません。なお税額控除は利益が出ている企業でないと意味がありません。
税額控除 10%を選択した例機械は1千万円ですので1百万円の税額控除ができます。

税額控除制度

単位:千円 この機械の減価償却A この機械の期末簿価 ABC産業課税所得 事業年度の法人税額 税額控除 税額控除後法人税額
2014年度 1,000 9,000 20,000 4,000 800 3,200 800
2015年度 1,000 8,000 20,000 4,000 200 3,800 200
2016年度 1,000 7,000 20,000 4,000 4,000 0
2017年度 1,000 6,000 20,000 4,000 4,000 0
2018年度 1,000 5,000 20,000 4,000 4,000 0
2019年度 1,000 4,000 20,000 4,000 4,000 0
2020年度 1,000 3,000 20,000 4,000 4,000 0
2021年度 1,000 2,000 20,000 4,000 4,000 0
2022年度 1,000 1,000 20,000 4,000 4,000 0
2023年度 1,000 0.001 20,000 4,000 4,000 0
10年間合計 10,000 40,000 39,000 1,000
10年間通算しても1百万円の節税となります。事業年度の法人税額の20%までしかできませんが翌年度までは繰り越せます。但し大企業の繰り越しは認められません。
黒字企業や翌年度黒字予想企業には大変有利です。

注意:概要を一覧表に作成/チェック(2014-02-06)しましたが、要約・意訳・省略(特例規定や例外規定)しているところがあり、
また改正等もありますので、必ず下記を閲覧いただくか、顧問税理士等にお問い合わせください。

  • (注1)グリーン投資減税(エネルギー環境負荷低減推進税制)の対象に鍛圧機械は該当しておりません。
  • (注2)エネ革税制(エネルギー需給構造改革推進投資促進税制)は’12年3月で廃止されました。
  • (注3)メカトロ税制(中小企業新技術体化投資促進税制)は’02年3月で廃止され、「中小企業投資促進税制」に統合されました。
参照・お問い合わせ先