プレス機械の騒音と振動の規制と対策一覧表
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労働安全衛生法
- 対象:作業者
条文要旨
第22条:事業者は、騒音での健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
<基発546号> 騒音障害防止のためのガイドライン特定施設(対象機械)を設置している工場・事業場、作業場
規則第588条に定める8作業場には該当しませんが、85dBを超えると思われる作業場の「ガイドライン別表2」(52作業場)に該当します。
動力プレスにより、鋼板の曲げ、絞り、せん断等の業務を行う作業場。シャーにより、鋼板を連続的に切断する業務を行う作業場。この法令での金属加工機械とは
規則第588条に定める8作業場には該当しませんが、85dBを超えると思われる作業場の「ガイドライン別表2」(52作業場)に該当します。
動力プレスにより、鋼板の曲げ、絞り、せん断等の業務を行う作業場。シャーにより、鋼板を連続的に切断する業務を行う作業場。この法令での金属加工機械とは
動力プレスからは油圧プレス及びプレスブレーキを除くことになっていますので、
機械プレスシャーが該当します。規制基準
おおむね80dB未満がのぞましい。85dB未満の第1管理区分は作業環境の継続維持で可のレベルですが、
音源近接地点
B測定85dB未満 85-90 90dB以上 5地点平均
A測定85dB未満 第1管理 第2 第3 85-90dB 第2管理区分 90dB以上 第3管理区分 第1管理区分は作業環境を改善
第2管理区分は施設設備の設置等により第1区分以下への改善が求められ、防具や標識の設置や6ヶ月ごとの測定値の記録保存が必要届出
設置工事の30日前までに届出
対象
社内組織:騒音公害,振動公害
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騒音規制法
- 工場近隣 :工場騒音,工場振動
条文要旨
第1条:工場における事業活動に伴って発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行なう。他に建設作業騒音(建設機械等)、自動車騒音、深夜騒音についても定めています。
特定施設(対象機械)を設置している工場・事業場、作業場
11特定施設の設置工場が対象で特定施設とは金属加工機械、空気圧縮機・送風機、土石用破砕機、織機、建設用資材製造機械、製粉機、木材加工機械、抄紙機、印刷機械、射出成形機、鋳型造型機の11施設です 。
この法令での金属加工機械とは
機械プレス(加圧能力294kN以上)、液圧プレス(矯正プレス除く)、ベンディングマシン(ロール式で3.75kW以上)、せん断機(シャー3.75kW以上)、鍛造機、切断機(砥石をもちいるもの)、ワイヤーフォーミングマシン等
条例による追加指定
県などの条例で、すべての機械プレス、すべての液圧プレス、すべてのベンディングマシン、すべてのせん断機、を特定施設としたり、プラズマ切断機、集塵機、旋盤、平削盤などの工作機械や走行クレーン等を追加指定している場合がありますので、工場所在地の公害・環境条例にご留意ください。(最下段を参照ください)
規制基準
都道府県知事が指定した指定地域でこの基準の下限値以上の範囲で基準が設定されています。
区域区分 都市計画法の用途地域 昼間dB(夜間dB) 第4種区域 工業地域 65-70(55-65) 第3種区域 準工業、商業地域 60-65(50-55) 第2種区域 準住居、住居、中高層住居専用地域 50-60(40-50) 第1種区域 低層住居専用地域 45-50(40-45) 測定は敷地の境界線上。 音のdBの目安は最下段を参照ください。
届出
設置工事の30日前までに届出
勧告
計画変更勧告や改善勧告、改善命令があります。
罰則
市町村長の命令に従わない違反は1年以下の懲役 又は10万円以下の罰金です。無届も罰金があります。
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振動規制法
- 工場近隣 :工場騒音,工場振動
条文要旨
第1条:工場における事業活動に伴つて発生する相当範囲にわたる振動について必要な規制を行う。他に建設作業振動(建設機械等)、道路交通振動についても定めています。
特定施設(対象機械)を設置している工場・事業場、作業場
10特定施設の設置工場が対象で
特定施設とは金属加工機械、圧縮機、土石用破砕機、織機、コンクリートブロック・管製造機、木材加工機械、印刷機械、ゴム合成樹脂練用のロール機、射出成形機、鋳型造型機の10施設です。
この法令での金属加工機械とは
すべての機械プレス、液圧プレス(矯正プレス除く)、せん断機(シャー1kW以上)、鍛造機、ワイヤーフォーミングマシン(37.5kW以上)
条例による追加指定
県などの条例で、すべての液圧プレス、すべてのせん断機を特定施設としたり、すべてのベンディングマシン、
平削盤などの工作機械や走行クレーン等を追加指定している場合がありますので、工場所在地の公害・環境条例にご留意ください。(最下段の条例を参照)規制基準
都道府県知事が指定した指定地域でこの基準の下限値以上の範囲で基準が設定されています。
区域区分 都市計画法の用途地域 昼間dB(夜間dB) 第4種区域 工業地域 65-70(55-65) 第3種区域 準工業、商業地域 60-65(50-55) 第2種区域 準住居、住居、中高層住居専用地域 50-60(40-50) 第1種区域 低層住居専用地域 45-50(40-45) 測定は敷地の境界線上。 振動のdBの目安は最下段を参照ください。
届出
設置工事の30日前までに届出
勧告
計画変更勧告や改善勧告、改善命令があります。
罰則
市町村長の命令に従わない違反は1年以下の懲役 又は50万円以下の罰金です。無届も罰金があります。
対象
社内組織 :騒音公害,振動公害
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公害防止組織整備法
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要旨と対象
公害を防止するため、製造業や電気ガス業の「特定施設」では公害防止組織を整備しなければなりません。
ばい煙発生施設、特定粉じん発生施設、一般粉じん発生施設、汚水排出施設、ダイオキシン類発生施設、騒音発生施設、振動発生施設の7特定施設です。- 騒音発生施設
- 機械プレス
(加圧能力980kN以上)鍛造機
(落下部分の重量が1t以上のハンマー)
公害防止管理者
公害防止管理者 (13種類)
特定工場の施設区分ごとに技術的な管理を目的として、騒音や振動の区分での国家試験有資格者を選任します。事業者は30日以内に知事へ届出します。当該施設の有資格者を選任
騒音関係公害防止管理者資格取得方法
経済産業省の国家試験に合格する方法と、騒音や振動の公害防止管理者資格認定講習を修了する方法(要実務経験)があります。(下記注参照)
公害防止統括者公害防止統括者
公害防止統括者
公害防止管理者が選任されている特定工場で、常時使用する従業員数が21人以上の場合は、公害対策及び公害防止業務の統括責任者を選任します。公害防止管理者資格は不要ですが、事業の統括管理者(工場長等)であることが必要です。解任
知事は違反に対し公害防止統括者、公害防止責任者を解任できます。2年間は選任不可となります。
振動発生施設
機械プレス
(加圧能力980kN以上)
液圧プレス(矯正プレスを除く。
加圧能力が2941kN以上)
鍛造機
(落下部分の重量が1t以上のハンマー)公害防止管理者
公害防止管理者 (13種類)
特定工場の施設区分ごとに技術的な管理を目的として、騒音や振動の区分での国家試験有資格者を選任します。事業者は30日以内に知事へ届出します。当該施設の有資格者を選任
振動関係公害防止管理者資格取得方法
経済産業省の国家試験に合格する方法と、騒音や振動の公害防止管理者資格認定講習を修了する方法(要実務経験)があります。(下記注参照)
公害防止統括者公害防止統括者
公害防止統括者
公害防止管理者が選任されている特定工場で、常時使用する従業員数が21人以上の場合は、公害対策及び公害防止業務の統括責任者を選任します。公害防止管理者資格は不要ですが、事業の統括管理者(工場長等)であることが必要です
。解任
知事は違反に対し公害防止統括者、公害防止責任者を解任できます。2年間は選任不可となります。
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騒音や振動への対策
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プレス機械の騒音対策
- 1.プレス機械対策
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- 1:最新の技術であるサーボプレスにより、金型とワークが接触する瞬間や打ち抜く瞬間の速度を低速フリーモーションにコントロールして騒音・振動を大幅に低減させることが可能になりました。他のスピードを高速にして生産性は維持向上できるようです。
- 2:1クラス上の余裕を持ったプレスで加工する。
- 3:モータ、油圧ユニットの騒音対策をする
- 2.加工工程対策
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- 1:最騒音の大きい加工の工程を分割する。
- 2:シャー角をつける。
- 3:ストローク数を落す。
- 3.その他の対策
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- 1:防音ボックスで機械全体を囲む。
- 2:建物の遮音性能を向上させる。
- 3:敷地境界から離れた場所に機械を設置する。
- 4:防音壁を民家との間設置する
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騒音の大きさの目安
- デシベル(dB)は音圧の対数指標ですので、3dB差で音エネルギーは2倍、6dB差で4倍、10dB差で10倍、20dB差で100倍となります。
- 130dB 耳の疼痛感、飛行機のエンジン間近
- 120dB 飛行機のエンジンの近く
- 110dB ロックコンサート、車のクラクション
- 100dB 電車が通っている時のガード下
- 90dB ボーリング場、カラオケ店内
- 80dB 高架電車、地下鉄、バスの車内
- 70dB 騒々しい街頭、電話のベル
- 60dB 普通の会話(距離1m)
- 50dB 静かな事務所内
- 40dB 静かな深夜の市内
プレス機械の防振対策
- 1.プレス機械対策
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- 1:サーボプレスを使用する
- 2.防振装置
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- 1:空気ばね防振装置は空気ばね,自動レベリング装置、摩擦制振機を内臓したもので、各種プレスに有効といわれている。
- 2:積層型防振ゴムは防振ゴムと鉄板を交互に積層したもので支持加重は40トン程度まで
- 3:コイルばね防振装置
- 4:空気封入防振ゴム
- 5:密封型空気ばね
- 3.波動遮断空き溝を掘る。
- 4.防振地中壁を埋め込む。
- 5.吊り基礎、浮き基礎
- 地盤改良各種工法
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振動の大きさの目安
- デシベル(dB)は振動の対数指標ですので、3dB差で振動エネルギーは2倍、10dB差で10倍です。
- 90dB 震度4中震 家屋が激しく揺れ、座りの悪い物が倒れる
- 80dB 震度3弱震 家屋が揺れ、吊下げ物が相当に揺れる
- 70dB 震度2軽震 屋内のおおくの人が感じ、吊下げている物がかすかに揺れる。
- 60dB 震度1微震 静止している人にだけ感じる。
- 50dB 震度0無震 人体に感じない程度
- 40dB 震度0無震 常時微動レベル
- 注意:概要を一覧表に作成/チェック(10-04-16)しましたが、要約・意訳・省略しているところがあり、 また改正等もありますので、必ず下記を閲覧してご確認ください。