プレス機械加工・板金機械加工の技能検定制度一覧表(国家検定)

技能検定の目的
「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する技能の国家検定制度」です。職業能力開発促進法(昭和34年)で実施され、2017年4月現在現在111職種で合格者は2016年度までに423.9万人を超えています。
技能士称号
技能検定の合格者には、厚生労働大臣名(特級、1級)、または都道府県知事(2級、3級)の合格証書が交付され、技能士と称することができます。
技能士職種(プレス機械や板金機械関係)

 

  • 金属プレス加工技能士
  • 鍛造技能士
  • 工場板金技能士

 

金属プレス加工技能士
対象とする技能の範囲
プレス機械による金属薄板の加工に必要な技能
学科試験
金属プレス加工法/材料/材料試験/材料力学/機械工作法/油圧および空気圧/製図/電気/安全衛生
実技試験の選択科目(作業 )
金属プレス作業
実技試験内容(作業試験及びペーパーテスト)某年度の例
作業試験SPCC-SD(厚さ0.5mm)の材料から、はさみでブランクを切り取り、パワープレス(能力40~100tf)により所定の絞り型を使用して、正八角形のフランジをもつ絞り製品を製作する。ペーパーテストは、複雑な加工段取り、ブランク取り、点検整備等について行う。
鍛造技能士
対象とする技能の範囲
鍛工品の製作及び製造に必要な技能
学科試験
材料検査/素材の加工/素材の加熱/製品の欠陥判別等
実技試験の選択科目(作業 )
プレス型鍛造作業
実技試験内容(作業試験及びペーパーテスト)某年度の例
作業試験は、金型をプレス型鍛造機に取り付け、調整のための試し打ちを行った後、仕上げ工程を含む3工程以上の熱間鍛造を行うとともに、目視温度測定を行う。ペーパーテストは、材料検査、素材の加工、素材の加熱、製品の欠陥判別等について行う。
工場板金技能士
対象とする技能の範囲
金属薄板の加工及び組立てに必要な技能
学科試験
工場板金加工法一般/機械工作法/材料/材料力学/製図/電気/安全衛生/選択学科
実技試験の選択科目(作業 )
機械板金作業数値制御タレットパンチング板金作業
実技試験内容(作業試験及びペーパーテスト)某年度の例
機械板金作業
作業試験は、シヤー、コーナーシヤー及びプレスブレーキの板金加工用機械並びに板金加工用工具等を使用し、冷間圧延鋼板(SPCC厚さ1.2mm)を加工して、組合せ可能な段差のある箱形の製品(ボディ及びカバー) を製作する。

数値制御タレットパンチング板金作業
作業試験は、作業1、課題図面に基づき展開図、NCデータ、プログラムリストを作成する。作業2、A-作業1で作成したNCデータにより、数値制御タレットパンチプレスによる打抜きを行う。B-追加図面に従って、作業2Aで作成した製品にMDI又はプログラム入力により穴加工を追加する。

受検資格
等級 年数 実務経験のみ
(中卒高卒大卒)
検定職種学科の
高校卒 高専、短大卒 大学卒
3級 実務経験年数 半年 0年 0年 0年
2級 実務経験年数 2年 0年 0年 0年
1級 2級後実務経験 2年
実務経験年数 7年 6年 5年 4年
特級 1級後実務経験 5年
試験科目
試験は、検定職種ごとに実技試験及び学科試験が行われます。 実技試験は、原則として、試験日に先だってその課題が公表されます。試験時間は概ね4~5時間で、職種によっては、実際的な判断等を試験するために要素試験、ペーパーテストが行われます(この場合試験問題は公表されません)。 学科試験は、全国統一して職種(作業)、等級ごとに同一の日に行われます。 前期・後期に区分して年1回実施されます。
協会
国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づいて、試験問題等の作成は中央職業能力開発協会が、試験の実施は各都道府県職業能力開発協会が行っています。
その他ご参考
プレス機械作業主任者とプレス関係の安全特別教育もご参照ください。
注意:プレス・板金機械関係の概要を一覧表にするため、その他の職種を省略しています。概要を一覧表に作成/チェック(10-10-07)しましたが、要約・意訳・省略しているところがあり、また改正等もありますので、必ず下記を閲覧してご確認ください。
参照・お問合せ先
中央職業能力開発協会